早期退職おじさんの日常

早期退職制度を利用して57歳で会社を辞めました。

ナイフで鉛筆を削った

ヒマなの? と言われても仕方がない。それが何か?

時間はたっぷりある。

鉛筆をナイフで削った。

簿記の職業訓練のお受験で、「ペーパーテストでは鉛筆を使用 (シャープペンシル禁止)」 と書かれていたのだ。

うちには鉛筆がないので、さっそく買ってきた。

文房具屋へ行ったら、消しゴムが尻についているものやキャップ付き、すぐに使えるよう削られているものなど、いろんなバリエーションの鉛筆があった。

僕が鉛筆を使うのは小学生の時以来だから、45年ぶりになる。あ、いやテストのマークシートなんかでも使ったかな。日常で使うのはやっぱり小学生のときが最後だったな。

だけど鉛筆を使うのはこれが人生で最後になるかもしれない。
つまり一度しか使う予定がないものなので、いちばん安いのを買った結果が3本セットの削られていないやつだった。

家に鉛筆がないのだから当然鉛筆削りもないわけで、グリグリする小さい削り機を一緒に買おうかとも思ったのだが、それではすでに削られた鉛筆を買うほうが安い。

こんなしょーもないところをケチって、僕はカッターナイフで削ることを選択した。

おじさんが小学生の時は、すでに電動の鉛筆削りがあったんだ。もちろん、ゴリゴリとハンドルを回すタイプのものも持っていた。叔父から譲ってもらった手動削り機は、僕が使わなくなるまで故障したことがない優れものだった。

だからナイフで鉛筆を削るなんて、明治生まれの祖母の思い出話でしか知らない。

削りかたは知っていたからなんとかなるだろうと、悪戦苦闘した結果をご覧ください。

僕の会心の作

生まれて初めてナイフで最初から削った鉛筆は、僕にしては上出来だと思うので見せびらかしたい。

右手の親指が悲鳴をあげるほど痛かったという思い出を胸に、僕は受験に挑む所存だ。