国民健康保険と国民年金
真っ当な無職となり、会社の保険証を返納した日のこと。
まずは新たに保険証を手にしないと心配で仕方がないので、とりあえず市役所へ行ってきた。
退職前に会社の総務から、「健康保険は無職であっても2年間だけ社会保険を任意継続することができますよ」という説明は聞いていた。国民健康保険と社会保険 (協会けんぽ) のどちらかを選択できるらしい。
離職票や健康保険資格喪失証明書など、会社から送られてきた書類を根こそぎ持ち、市役所で説明を受けてきた。
国民健康保険と社会保険どちらにするべきか悩んだが、国民健康保険を選択した。国民健康保険の金額は、前年の1月〜12月の所得などから算出される。社会保険と比較してシミュレーションした結果、今後はほぼ収入のない期間があることから、国民健康保険のほうが少しだが支払い金額が少なくて済むようだ。
が、ガッツリと給料をもらっていた時の収入で算出されるので、少なくとも今年は月々37,000円程度の支払いが必要だ。
それと同じくらい悲しかったのは、受け取った保険証がペラペラの紙だったことである。せめてラミネート加工ぐらいは欲しかったが、そこは自分でカスタマイズしろということか。カードタイプの立派なものをもらえるとばかり思っていたので、格差に打ちひしがれた。
次に国民年金の手続きを済ませた。
実を言うと、健康保険の他にも支払わなくてはいけないものがあることを知らなかった。ショックだ。
「会社にいたときにそんなお金払ってたっけな」とあわてて給与明細を見たところ、ちゃんと「厚生年金」という欄がある。長年会社という組織にいると、国民年金と国民健康保険の違いすらわからない人間になってしまうようだ。
もちろん会社に属していなければ厚生年金の資格はないため、選択の余地などない。国民年金の月あたりの金額は約16,000円程度である。
とりあえずこのふたつの手続きを済ませたので、明日からも人間として生きていけることになった。
息をするだけで月々5万3,000円。。。
ああ、そういえば所得税もまだしばらくは、会社員時代の収入から算出されるんだった。それも合わせたら7万円超えじゃないか。
うっかりネガティブ思考に陥りそうなので、ちょっと考えかたを変えよう。
つまり僕は、月々7万円以上の価値のある人間だ。
そして、僕の7万円で経済は回り、たくさんの人々が今日も生活できている。
お願いだから皆さん僕に親切にしてください。