早期退職おじさんの日常

早期退職制度を利用して57歳で会社を辞めました。

ほぼ30年ぶりに学生になりました。

昨日が職業訓練校の「通学」初日だった。

朝の9時に学校へ到着するよう家を出て、久しぶりの通勤渋滞を味わった。なんだか懐かしい。懐かしいのだが、通学ルートが会社員時代の通勤ルートそのままなので、同時にいやーな気分にもなった。またあの会社に通うような「おうちにかえりたい」という気分。

来週からは通学ルートをちょっと考え直そうと思った。

僕が受ける職業訓練は「総務・経理実務コース」なので、いわゆる小中規模の会社の事務・経理就職を希望する人が集まっている。そのため大半が若い女性だ。20人中、男性は僕を含めて4人だった。しかもそのうち3人は僕と年齢が近そうだ。とても心強い。

午前中は館内の案内や生活面 (食事の場所など) の注意事項説明と、あとは席決めである。正面にあるスクリーンには結構細かい文字が映し出されるため、見にくい場合は前の席を優先してもらえるという。僕は老眼がまあまあ進んでいるので前のほうを希望したが、他の同年代おじさんは後ろにいた。別に示し合わせてはいないけど、ちょっと裏切られた気分だ。

そして、初めましてあるあるの自己紹介タイムが始まった。

みんながどういう経緯を経てここにくることになったかが、ざっくりとだが掴めた。

子供が3人いてもう5年以上会社員をしていないから資格を取って就職したい人、メンタル的に仕事がきつくなってしばらく療養していた人、事故で障害を持つようになり仕事を辞めざるを得なくなった人、ご主人の転勤で引っ越してきたので就職前に資格を取りに来た人などなど。おじさんにはみな同じ顔に見える若い女性も、それぞれの人生ドラマを抱えてこの場所に来ていることが分かってちょっと感動した。

小さなお子さんを抱えながらも就職意欲を持って来ている人は、生活を支えている自負があるのだろう、人一倍勉強意欲が感じられる。なんだか生ぬるい気分で来てしまってごめんなさい。と心で小さく呟いた。

とはいえいちおう僕だって、今ある貯金が底をついたらのたれ死ぬ立場の人間である。そこは若い人たちに負けない気迫で押し切るつもりだ。

僕と同年代の男性は元塾講師と元金融マンで、いずれも早期退職組だという。休憩時間にちょっと会話を交わしたところ、どちらもとても賢そうな人だった。分からないところをいろいろ教えてもらえそうでありがたい。

ちなみに元金融マンがわざわざここに通い始めた理由は、後工程しか知らないから、前工程である一般経理のことをきちんと理解したかったそうだ。前職と全く関係のないことを勉強したい (= 前の職業に飽きた) 僕とは希望理由が正反対である。

今日は4ヶ月間のカリキュラム説明までで一日が終わってしまったので、本格的に授業を開始するのは来週から。初めの一ヶ月は簿記を集中的に行うそうだ。

難しいのかな。そんなに大変じゃないといいな。まあせっかく勉強するんだから、ちょっとぐらい難しいほうがいいんだろうな。せめて脱落しないようついていかなければ。

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