由比の桜エビ
先日の誕生日で58歳を迎えた。
フィジカルもメンタルもそれなりに健康でこの歳を迎えられたことは、非常にありがたい。
誕生日のお祝いと、退職祝いと、時々頼まれるバイトの報酬を兼ねて、静岡県の由比で彼女に桜エビをごちそうになった。
由比は静岡県静岡市に属するが、静岡市の中心部よりはかなり北東に位置しており、富士市や富士宮市のほうが距離的には近い。
東海道の由比宿として古くから栄えた場所だ。
由比といえば桜エビというほど有名だが、実は桜エビ漁の歴史は浅く、明治の中頃にアジ漁でたまたま深く潜ってしまった網を引き上げたら大量の桜エビが獲れたのが始まりだそうだ。
旧東海道を薩埵峠のほうへ向かうと、由比の住宅街の外れに「くらさわや」という桜エビ料理の店があり、今回はそこで食べた。
くらさわやは、かつて美味しんぼの題材にもなったことがあるようで、レジの後ろには店主と料理が登場するシーンのページが貼られている。あの漫画に登場する人物は、漫画らしく本人とは異なる顔つきなのかと思いきや、意外とご本人そっくりだった。
美味しんぼはストーリーのテイストが変わってから全く読んでいないけど、昔はそこそこお店を選ぶ参考にすることもあった。取材されるお店にとってもひとつのステイタスだったのだろうと思う。
エビメニューの他に味噌汁と漬物がついたセットで3,500円。
この店に来たのは10年ぶりだったが、変わらない美味しさで満足だった。
最後のボーナス
今日、ボーナスが出た。
昨日付で退職したところなので、本来ボーナスはもらえないはずなのだが、早期退職の場合は中途退職と違って、辞めた後でも在職期間分の査定でボーナスがもらえる。(僕の会社では。)
金額は71万円だった。
これは、今までもらったことのないレベルの高い金額だ。
推測だけれども、おそらく上司の温情で高評価をつけてくれたのだろう。直属の上司は、公私共に仲良くしてくれた友人でもある。仕事中以外はタメ口で話し、若い頃は一緒に遊んだりもした仲間なのだ。本当にありがとう。
とはいうものの、6月給与は手取り金額が極少だったので、その分を補填したとするとだいたいいつものボーナス額だった。
それを考えるとちょっと虚無になったが、とりあえず小躍りして喜ぶことにする。
これで、あと会社からもらえるお金は退職金を残すのみとなった。これは7月末に振り込まれるそうなので、今からドキドキしている。
明日から肩書きが「無職」になります
2ヶ月間の有給休暇消化が本日で終わる。
今日まで肩書きは「会社員」だったのが、明日からは「無職」。
万が一ニュースなどで自分の名前が載るようなことがあれば、一気にステータスが「いい歳して仕事してないおっさん」へと格下げになるわけだ。
これまで大した成果を上げたわけではないが、会社に守られ相応の対価を得ていた。明日からは守ってくれるものもお金を与えてくれる場所もない。
ちなみに最終出勤の翌日にはもう自分の席はなくなっていたそうだが、それはどうでもいい。
しかし、どうしてニュースに載る時って肩書きが紹介されるんだろうな。住んでいる場所と名前と年齢だけでもよさそうなものだ。肩書きを付随することで、見る側にイメージを植え付けるのが目的だろうか。
僕は、数年前に誰でも名前を知ってる大手メーカーへ出向していたことがある。3年間はそこの社員として仕事をしていた。
で、そこで最初に受けた教育が「絶対にコトを起こすな」だった。それは交通事故も含めての話で、なぜかというとニュースで載ってしまう肩書きが「会社員」ではなく「○○社 社員」と社名付きで出るからだ。
実際、在籍中に本部内のプロパー社員が飲酒事故を起こしたことがある。公道でない場所での自損で怪我もなかったそうだが、それでも社名の肩書付きでニュースになった。
翌日には自部署の社員数百人が一斉に集められ、朝礼で名前以外の詳細を発表され、くれぐれもこのようなことのないようにと注意喚起がなされた。それほど大手は自社イメージを大切にしているのだなあと改めて感じた。
まあ企業イメージ云々より、事故の当人はそれで即日退職しているので、一瞬で人生を棒に振ってしまうことのほうが怖いなと僕は感じたのだが。
話が大胆に逸れたが、会社員だろうと無職だろうと、これからも慎ましく過ごしていくことを心がけるしかない。
明日からしばらく、真っ当な無職になるための手続きを粛々と進めることにする。
選挙で勝ちたい
令和4年度の参議院議員通常選挙が公示され、我が家にも投票所入場券が届いた。
僕は選挙のたびにとても葛藤していることがある。
誰に投票するかとか投票へ行くかどうかではない。せっかく選挙権があるのに投票しないのはもったいないので、投票するのは当たり前だと思っている派だ。
僕が考えあぐねているのは、期日前投票にするか、投票日当日に投票するか、である。
僕には目標があって、それは「投票日の当日、一番乗りをする」というものなのだが、まだ達成できていないのだ。
ご存知のかたも多いだろうが、各投票所では当日最初の投票者が「投票箱の中身はカラですよ」という確認をする儀式がある。
僕はそれをやりたくて、いつも選挙があるたびに早起きしては一番乗りを目指している。
しかし、毎回毎回必ず先客がいて、未だ達成できていない。現在5戦5敗中だ。
先客はいつも同じおじさんで、朝6時半より早く行っても先に並んでいるのだ。
そんなわけで最近はあきらめ気味に不戦敗を選択し、さっさと期日前投票を済ませていることが多い。
ライバルのおじさんは結構年配だし、ボチボチ体力も衰えてきてるんじゃないか? そろそろ僕が勝負を挑んでも勝てる頃では? とタイミングをうかがっているところだ。
今回の選挙は夏の暑い盛りなので、早めに投票を済ませようとする人が多いかもしれないが、雨なら出足が鈍って狙い目かもしれない。難しい。
投票一番乗りの攻略法をお持ちの方は、ぜひとも伝授いただきたい。切に。
最後の給料
今日は会社員生活最後の給料日だった。
手取り額は 88,000円。
これは通常の半分以下の金額だ。
なぜこんなに少ない金額なのかというと、決して会社が意地悪しているわけではなく、社会保険料が2ヶ月分引かれているからである。
保険料は1ヶ月遅れの徴収なので、月末退社だと喪失日が翌月1日となり、退職月は当月分も合わせた徴収額になるというカラクリなのだ。
そのほか3ヶ月前に半年分の交通費をもらっていたので、退職後の返納3ヶ月分 (8万円) も引かれていた。これは損も得もしていない (と言いつつ実は1ヶ月分しか電車の定期券を作っていないので本当は得している) はずなのだけど、額面マジックでみすぼらしさMAXだ。
あらためて給与明細を見てみると、手取り額が少ないといつもブーブー言っていたが、これは今まで税金も保険も年金も会社が手続きしてくれていただけだし(しかも手数料なしで)、保険や確定拠出年金に至っては会社が半額負担してくれていたし、来月以降はこれらを全部自分でやっていくことになるんだなあと考え込んでしまう。
無職だろうがなんだろうが一生ついて回るものではあるが、こうやって会社や国に守られているおかげで、自分達は生活できている。
日本は海外諸国と比べても恵まれてると思う。アメリカと違って、お金がなくてものたれ死ぬことはめったにない。
これはすごくありがたいことなのだ。
国の手厚い制度を有効に活用するためにも、日本の制度の落ち度に文句を言うためにも、あとは詐欺に遭わないためにも、まずは自分がしっかりとお金のことについて勉強するのが一番手っ取り早いんだろうなと思っている。
よくあることじゃ済まない情報セキュリティインシデント
今日のニュースで「尼崎市が全市民の個人情報漏洩」をやっていた。
「個人情報を外部媒体 (今回でいうとUSBメモリのこと) で持ち出す」時点でまずアウトなのに、それを「委託業者が」「無断で」持ち出し、「カバンに入れたまま飲みに行って」「紛失」した挙句、謝罪会見で「パスワードの桁数公開」という、教育用の事例紹介再現ドラマにはうってつけのあっぱれ完璧なやらかしだ。
※ 6/26追記: 当初紛失したことをすぐに報告せず探し回っていたとか。これもNG。
※ 6/27追記: 委託先が尼崎市(委託元)に無断で再委託(二次委託)。紛失したのは再委託先。もう有り得ない。
パーフェクトすぎて逆によくそこまでできすぎたお手本が作れたなと感心する。
こういう情報セキュリティに関する事故のことを「情報セキュリティインシデント」という。
個人情報流出の他に、外部からの不正アクセスや迷惑メール、情報改竄、セキュリティ設備の故障などがセキュリティインシデントに該当する。
多くの企業は、こういったことの発生を抑えるために、全社ぐるみで体制を整えているはずだ。
僕がいた会社でも、年に1回は必ず全社員に教育を行なっていたし、社員証を紛失しただけでも上層部へ報告が行き、対策会議が何度も開かれていた。
当たり前だけど、私物の記憶媒体を社内へ持ち込むのもアウトなので、月に数回の抜き打ち検査で引っかかった者は吊し上げられる仕組みになっている。
スマホはもちろん登録されるし、社内での撮影は当然禁止だ。
紙媒体の持ち出しであっても、申請と承認がなければ客先へすら持っていけないし、持ち帰ってシュレッダー破棄するまでは徹底的に管理される。
業務上の機密情報や個人情報を取り扱っている企業・団体であれば、みんなこのレベルで情報セキュリティの意識があるものだと思っていた。
なのに実際は、定期的に日本のどこかでこういう全国ニュースレベルの事故が発生している。それほど危機意識がないってことなんだろうか。
謝罪会見で「教育を徹底して再発防止に努めます」と言うセリフを聞くたびに、どんな教育内容なんだろうと気になってしまう。むしろこんな教育をしましたってところまで報告できる状態になってから会見したほうが、インシデント発生の防止に有効なんじゃないかしらんと思うのだが。
確定拠出年金の運用のこと
僕が所属していた会社では、確定拠出年金に加入していた。
会社と自分から半々で出して、それを退職金の一部にあてがうというもの。
今まで関心がなかったのでろくに運用もせず、加入した時の配分のままで20年も放置していたのだが、運良くプラスの資産となっていて、現在は400万円ほどになっている。
退職後は掛け金を自分だけで出して、あとは拙い知識を頼りに65歳まで運用し続けなければいけない。
57歳という年齢と、収入がほとんどないことを考慮して、退職後の掛け金は月々1万円だけにしようと考えている。
あとは攻めの運用をやめて、ほとんど定期預金に近い配分へスイッチングをした。
直近では国内外の債券も株式も低下傾向にあるため、しばらくはこれで様子を見ようと思う。
というか、もう少しお金に関心を持って正しい知識を身につけないといけないなあ。
僕が受けようとしている職業訓練は簿記の他にFPもあるので、これが運用の役に立つことは間違いないのだが、まずは職業訓練の審査に合格できないと水の泡だ。